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Cryptography
エニグマ暗号

シーザー暗号

Under Construction

ローターの片面にはアルファベットがA〜Zまで振られた26個の電気的接点があり,内部の複雑に絡み合った配線を通って裏側の接点に通じます.
右図を見てください.
この図ではわかりやすく(&作りやすく)するのにa〜dまでしか振ってありませんが,じっさいはa〜zまであります.ローター内部には,このように複雑な配線がしてあり,個々のローターの配線はそれぞれ異なっています.
最も普及したタイプのエニグマはローターは全部で5つありますが,そのうち任意の3つセットします.よって,ローターの組み合わせは5×4×3=60通り,になりますね.また,ローターにはそれぞれA〜Zまで振られた目盛りがあって,どの目盛り=文字を一番上にセットするか(=ローターのスタート位置のセット)でも配線が変わってくるので,その組み合わせは26×26×26=17,576通りになります.合計すると60×17,576=1,054,560通り.ローターの機能だけで百万以上の組み合わせがあることになります.

5つあるローターのうち,その日に決められた3つのローターを選択してセットします.そして各ローターの開始位置もその日に決められた文字にセットします.
例えばローターは[1,3,5]で,ローター1は[G],ローター2は[H],ローター5は[W]が頭にくるようにセットします.それから平文を普通にタイプしていくと,それに対応する暗号化された文字のランプが光って知らせるという仕組みです. 最初のローターは1文字タイプされる毎に1文字分回転し,2つ目のローターは1つ目のローターが1回転すると1文字分回転します.さらに3つ目のローターは2つ目のローターが1回転すると1文字分回転するのです.
その動きは,時計の秒針・分針・時針と似ていますね.
ちなみにリフレクターは回転しません.

左図はエニグマのローターの働きを簡単に図式化したものです.
[b]をタイプすると,それがスイッチになってタイプされたキーに接点が繋がります.そして3枚のローターを電気が走り,リフレクターを通って,また3枚のローターを通って[C]のランプが点きます.
次にもう一度[b]をタイプしても1枚目のローターは下図のように1文字分「右にずれて(=回転して)」いるので[C]ではなく…

[A]が点灯しますね.