|
Central Intelligence Agency:CIA
はじめにCIAはどの省庁にも属してはいません.議会に報告責任を負う独立した大統領直属の機関です.CIA長官は大統領によって指名され議会によって承認されます. 機関の性格としては
と,大別すると3つになります.
『911』を機に,それまでも問題ありとされてきた情報コミュニティのシステム的欠陥を改革するよう声が高まり,2005年に情報コミュニティ制度が改革されることとなりました.
長官の役職名も となったのです.
このように,以前は情報コミュニティの中心的存在とされてきたCIAとその長官の権威は低下しましたが,そこは政治的な問題です.未だに世界最大規模で最も有名な情報機関であることは変わりません. 現DICAは2006年5月30日より元NSA長官の空軍大将Michael V. Hayden(マイケル・ヘイデン)が就任しています.
CIAの仕事
大統領や国家安全保障会議メンバー等に毎日[製品](=PDB)を渡すのがCIAとしての究極の目的です.
人材も物資も予算も限られているので,やたらと無計画に情報を集めるワケにはいきません.それにCIAの製品/知識を受け取っている人たちも,もっとこういうコトを知りたいとかっていう要望もあります.
さて,いよいよ目的の製品づくりに必要な/関連する情報を集めます.集める情報は,何らかの意図を持って加工されていない,生の情報であることが重要です.
また,素材としての情報にも公開されている情報(open source)と秘密にされている情報(secret source)があり,CIAではその両方を収集します.秘密情報だけを集めているワケではありません.海外のテレビ放送や新聞,雑誌,書籍などからも多くの貴重な情報が得られます.
それに,あることに対する情報が多方面からあれば,その情報の真偽を裏付けることにもなり得ます. 集まった情報を使える状態に処理します.翻訳したり暗号解読したり膨大な情報を整理したりするワケです. 4.全情報源分析と生産/All Source Analysis and Productionたくさんの情報が集まりました.ただ,個々の情報は部分的/断片的だし,それぞれ矛盾する内容のモノもあったりします.それらの情報を評価・分析して,全体像が首尾一貫した内容の,知識としての情報を作成します. 5.普及/Dissemination最後に,出来上がった情報製品を大統領やアドバイザー達に毎日配付されます.それらを基に政策決定者は政策を決定し,さらに多くの情報を必要とし,1.) 計画と方向性/Planning and Directionへと循環していくワケです. 入局
◯入局応募するまでには米国籍取得者であること. |