特殊部隊とは

現代の軍事力としての特殊部隊の始まりは，第2次大戦期に英国で生まれたSASです。敵線の後方に侵入し，情報収集や破壊工作を行うために創設されました。当初は周囲の理解も得られなかったため十分な支援を受けられず，あまり活躍できなかったようですが，大戦後も部隊は存続し，今に至ります。現在では多くの国の軍に特殊部隊がありますが，SASを模範にした国も多くあります。あの米国デルタフォースもそのひとつです。

現在，多くの国に特殊部隊が存在し，国によっては複数の特殊部隊を運営しているところもあります。それらは、その国の規模や軍事・安全保障戦略等によっていろいろな任務を任せられることになります。特殊部隊が担う作戦の具体例を以下に挙げます。

敵線後方に侵入し情報収集・破壊工作

人質救出

対テロ活動

要人警護

友好国等への軍事訓練または支援...etc.

その他，国によっては警察等の治安維持組織が編成する特殊部隊（例えばSWAT）も存在しますがいずれも少数で作戦行動を行うため，厳しい選抜試験を通過し，入隊後も能力の維持・向上を義務づけられることとなります。
一般の軍隊と大きく異なる点は，特に敵線後方での作戦行動中は他からの支援が受けられない場合が多いため各隊員には多様な能力を一定以上有していることが求められることです。各種兵器の取り扱いはもちろんのこと他国の小重火器にも通じ，陸海空からの侵入の際に行われる車両運転技術に落下傘降下技術や潜水技術，敵国での情報収集の際の言語能力，破壊工作の際の爆破技術，通信機器取り扱い技術，医療技術等と多岐にわたります。